先日、新型コロナウイルスが空気感染すると、世界の科学者200人余がWHOに調査するよう公開書簡を出したとの記事を書きましたが、どうやらそれはかなりの真実味があるようです。
新しい情報が出てきましたのでご紹介します。
WHOも空気感染の可能性を認める?
新型コロナウイルスが空気感染すると書いた記事はこちらです。
⇒空気感染や6倍の感染力も?新型コロナウイルスの新しい研究結果
この記事の中では、WHOは下記の様な対応でした。
新型コロナウイルスを含む微粒子の感染能力については科学界で激しい議論が交わされてきたが、WHOは今のところ、こうした感染は患者が人工呼吸器を装着した場合など、病院内の「特定の状況」でのみ起こるとしている。
公開書簡が出たのは6日でしたが、WHOの高官は7日、下記のように述べています。
世界保健機関(WHO)高官は7日、新型コロナウイルスの空気感染(飛沫核感染)の可能性を示す「証拠が出始めている」ことを認識し、「感染経路の一つである可能性を見極めている」と明らかにした。
新型コロナは従来考えられていたよりも空気中を飛散しやすく、より長く残存し、より遠くにいる人から人へ移動する―WHOがこのような可能性を示唆した。
また、WHOの技術責任者のベネデッタ・アレグランジ氏も、このように述べています。
「新型コロナに関して、新たな証拠が提示されていることを認識している。こうした証拠を受け入れなければならず、証拠が示す感染経路や予防策について理解しなければならない」
これまで、人から人には感染しない、マスクは役に立たない等と中々意見を変えなかったWHOですが、この件に関しては「最終的な結論は出ていないが、今後数日のうちに新しい結果を報告する見通し」だと言っています。
この件に関しては早くも認める方向のようです。
また、アメリカの感染症専門家のファウチ博士も、こう述べています。
「エアロゾル化が新型コロナの発現に与える影響について、決定的な証拠はあまりない。しかし、似たようなウイルスであるSARSでは、エアロゾルによる拡散の明確な事例があった。拡散の面で大きな問題ではないと思うが、完全に排除はできない」
同じコロナウイルスのSARSでは空気感染が起きていたそうなので、この新型コロナウイルスも同じ可能性は高いようです。
対策マニュアルを根本から見直す必要性も…
しかし、もし空気感染するとなると問題です。
これまでは、1~2m程度のソーシャルディスタンスをとれば感染しにくいとされてきましたが、空気感染するとなると、この前提がまるっと無意味になる可能性もあるからです。
新型コロナウイルスは空気中で3時間生存している上、空気感染するとなると、今以上に厳しく対策をする必要があります。
エレベーターや喫煙室で感染した例もあり、以前から可能性は指摘されていましたが、証拠が出てきたらそれなりの対策の見直しが必要になるかもしれません。
また、学校での距離の取り方、避難所の運営もより一層難しくなる可能性もあります。
まだ確定はしていませんが、空気感染の可能性が高いなら、今以上にマスクと手洗い、換気が重要になってきます。
暑くなってマスクや換気が難しくなりつつありますが、それでもコロナに感染しない為の努力は惜しんではいけないと言う事のようです。
あと、あまり知られていないみたいですが、外出から帰ったら、手洗いと一緒に洗顔するといいそうです。
マスクに隠れない顔にもウイルスが付着している可能性があるからのようです。
ただ、それなら髪の毛は?服は?となってくるので、これからは帰ったらシャワーに直行!がいいのかもしれませんね。
- 新型コロナウイルスは空気感染する可能性がある
- 空気中では3時間程度生存している
- 同じコロナウイルスのSARSでも空気感染が起きていた
- 今後はソーシャルディスタンスなど対策の見直しの可能性も…
- マスクと手洗い、換気の重要性が高まる
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