昨日、最後まで残っていた北海道と関東4都県の緊急事態宣言が解除されました。
これで日本国内全てで緊急事態宣言が解除され、一旦終息となりました。
コロナウイルス自体が消えたわけではないのですが、一つの区切りが付きました。
では、海外ではどのように受け止められたのかをご紹介します。
日本のコロナウイルスの現状は?
日本のコロナウイルスの現在の状況は下記のとおりです(ダイヤモンドプリンセス号除く)
- 感染者数…16,623人(+21)
- 死者…846人(+16)
- 回復者数…13,612人(+199)
- 治療中…2,165人
昨日の時点での国内の感染状況です。
今は感染者の82%が退院し、入院しているのは13%と大幅に減少しました。
死者は全体の5%程でした。
昨日の新規感染者も21人で、一時期に比べて格段に減少しています。
他の先進国の状況は?
日本以外の先進国の状況はどうでしょうか?
ますは世界全体の感染状況です。
- 感染者数…5,304,772人(+100,264)
- 死者…342,029人(+4,342)
- 回復者数…2,231,454人(+63,046)
- 治療中…2,731,289人
世界ではまだまだ感染の勢いが止まらないのが現況です。
特に今は南米やアフリカでの感染者の増加が目立つそうです。
海外の主な先進国の感染状況は下記のとおりです。
国名 | 感染者 | 死者 |
アメリカ | 1,653,390人 | 97,948人 |
イギリス | 261,184人 | 36,914人 |
イタリア | 230,158人 | 32,877人 |
フランス | 182,942人 | 28,457人 |
ドイツ | 178,570人 | 8,257人 |
カナダ | 85,677人 | 6,624人 |
日本 | 16,623人 | 846人 |
人口の差はありますが、同じ先進国でも日本が少ないのがわかります。
WHOの反応は?
WHO(世界保健機構)の評価は下記のとおりです。
テドロス事務局長は25日の記者会見で、日本が緊急事態宣言を全面解除したことを巡り、新型コロナウイルスの新規感染者が大幅に減少し死者数増も抑えられているとして対策が「成功」したと評価した。日本が今後も感染経路の特定などに注力する姿勢を示したことも称賛した。
日本の封じ込めは成功したと評価し、感染経路の特定の姿勢にも称賛した戸の事なので、日本の政策は間違っていなかったと言えそうです。
コロナに関しては色々アレだよなぁ…と思うところも多かったWHOですけどね。
海外メディアは困惑?
海外のメディアはどうでしょうか?
アメリカのワシントンポスト紙はこう伝えています。
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は25日、「政府の指示よりも、要請・合意・社会的圧力に基づく日本独特の封じ込め手法」が奏功したと報じた。
同紙は、飲食店の客が向かい合わず隣り合わせで座るよう勧められていることなどを紹介。「決して過剰な感情表現をしない(日本)社会が、さらに少し静かでよそよそしくなるかもしれない」と解説した。安倍晋三首相の初期の対応に不手際があったほか、感染検査を受けた人の割合が少なく「見逃されたケースも多数ある」とも伝えた。
また、イギリスのBBC通信は下記のように報じています。
英BBC放送は25日、高齢化が進む日本が他国に比べ、国内の感染者数を抑制できた理由は「まだ明らかではない」と紹介した。
BBCは、欧米諸国のように「ロックダウン(都市封鎖)を強制する法的権限」が日本政府にないにもかかわらず感染拡大が抑えられており、疫学の専門家らも「困惑している」とも指摘した。
フランスのAP通信はこちらです。
フランスのAFP通信は、米欧やロシア、ブラジルなどに比べると、日本は新型コロナ流行の最悪の事態を回避したが、「単一の明快な理由があるわけではないようだ」と指摘した。
イギリスのガーディアン紙はこちらです。
英紙ガーディアンは解除に先立つ記事で、東京五輪を控えていた日本は当初、新型コロナを過小評価していると疑われたなどと経緯を説明。解除により韓国や台湾などに続く「成功例になったと日本は主張できそうだ」と論評した。
フランスの経済紙レゼゴーはこちらです。
フランスで26日付経済紙レゼコーは、日本の死亡率は主要7カ国(G7)で最も低かったと報道。政府の対策は「学校休校の後、国民に互いの接触を制限し、責任ある行動をするよう呼びかけるだけ」だったが、企業はテレワークを多用し、百貨店やカラオケ店は閉店を受け入れたと伝えた。
フランスの国際ニューステレビ「フランス24」はこちらです。
国際ニューステレビ「フランス24」は今月初め、日本の衛生へのこだわりに触れた。幼少時からしつけとして、うがいや手洗いを習慣づけられていると紹介。「日本の憲法では個人の自由が守られており、政府は強制措置はとれなかった。自粛要請でも、国民は従った。社会的圧力もあった」と背景を伝え、外出禁止令で違反者に罰金を科したフランスとの違いを伝えた。
イタリアのコリエレ・デラ・セラ紙はこちらです。
イタリア紙コリエレ・デラ・セラ(電子版)は25日、日本の予防策について「大豆、握手なし、マスク、高い公共心」と題した記事を掲載した。日本は世界一の高齢大国で、憲法上、厳しい都市封鎖ができないという「リスク要因」を抱えながら、感染被害を抑制した要因として、免疫力を高めるとされる納豆が食卓に浸透していることに言及。室内で靴を脱いだり、マスクを着用したりする習慣が、日本人の責任感と相まって成果を生んだとの見方を示した。
各紙の内容からは、日本独自の習慣や衛生意識、国民性が影響したとの意見が見えますね。
日本はPCR検査数が他国に比べて少なく、隠れコロナがいるのではないか?との指摘もありますが、亡くなった方で疑わしい人にはPCR検査はしているし、仮に隠れコロナの人がいてもその周辺から感染者が出ると思われるので、いきなり何倍もの数になるとも思えません。
検査漏れがあったとしても、日本の方針は重症者の治療優先と死者を出さない方に重きを置いていると聞きます。
都市閉鎖(ロックダウン)した欧米でも感染が止まらず多数の死者が出た事を思うと、日本は成功したと言っていいのではないかと思います。
日本の被害が少なかった理由は?
日本が他国より感染者が少ない理由に関しては、このような指摘があります。
- マスク着用が一般的になっている
- ハグなどの密着する習慣がない
- 大声で話す習慣がない
- 子供のころから手洗いの習慣がある
- 玄関で靴を脱ぐ習慣があり室内にウイルスが入りにくい
- ほぼ毎日入浴する習慣がある
日本の以前からの習慣がコロナウイルスに対しても有効だったようです。
特にマスクは海外(特に欧米)では馴染まない物で、初期の頃はWHOですらマスクは有効ではないみたいな事を言っていましたからね。
以上、緊急事態宣言解除に関して、海外の反応を紹介しました。
緊急事態宣言は解除されましたが、北海道と神奈川は解除の条件に届かず、まだ感染者が出ています。
まだまだ一安心とはいきませんが、このままマスク着用や3密回避などの予防を続けていけば、色々な制限も解除されていくでしょう。
1日も早く生活が元に戻るよう、みんなで協力して過ごしたいですね。
