世界中で感染が広がり、とうとう福井県にも広がりを見せているデルタ株。
このデルタ株について調べてみたので、簡単にまとめました。
変異株とは?
デルタ株とは、コロナウイルスが変異を繰り返して変化したものです。
ちなみにウイルスの定義はこちらです。
ウイルスは、他生物の細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。生命の最小単位である細胞やその生体膜である細胞膜も持たないこと、小器官がないこと、自己増殖することがないことから、生物かどうかについて議論がある。遺伝物質の違いから、大きくDNAウイルスとRNAウイルスに分けられる。
このウイルス、全ての生物がそうであるように、生き残るために常に進化しています。それが変異と言うもので、デルタ株もその中の一つです。
コロナの変異株
現時点では、コロナの変異株は複数見つかっていますが、下記のものが懸念される、または注目される変異株です
種類 | 最初の確認(内年.月) | 指定日(内年.月.日) |
懸念される変異株 | ||
アルファ | 英国(20.9) | 20.12.18 |
ベータ | 南アフリカ(20.5) | 20.12.18 |
ガンマ | ブラジル(20.11) | 21.1.11 |
デルタ | インド(20.10) | 21.5.11 |
注目すべき変異株 | ||
イプシロン | 米国(20.3) | 21.3.5 |
ゼータ | ブラジル(20.4) | 21.3.17 |
イータ | 複数国(20.12) | 21.3.17 |
シータ | フィリピン(21.1) | 21.3.24 |
イオタ | 米国(20.11) | 21.3.24 |
カッパ | インド(20.10) | 21.4.4 |
ラムダ | ペルー(20.12) | 21.6.14 |
数か月前までは英国由来のアルファ型が中心でしたが、今はインド由来のデルタ株に置き換わっているところです。
福井県内のデルタ株
東京などでは6割を超え、福井でも7月下旬には43%と急速に増加しています。
下記は8/2に県の会見で公表されたデルタ株の感染状況です。
県は現在、デルタ株のスクリーニング検査しかしていません。(殆どがアルファ株になったため)
コロナ変異株の検出情況(8/2現在)
検査を実施 した系統数 |
N501Y(アルファ) | L452R(デルタ) | |||
陽性 | 陰性 | 陽性 | 陰性 | ||
6月 | 28 | 9 | 0 | 0 | 19 |
7月 | 74 | ― | ― | 19 | 55 |
計 | 102 | 9 | 0 | 19 | 74 |
7月の検出情況
検査を実施 した系統数 |
L452R | 陽性率 |
||
陽性 | 陰性 | |||
7/1~7/10 | 14 | 1 | 13 | 7% |
7/11~7/20 | 18 | 0 | 18 | 0% |
7/21~ | 42 | 18 | 24 | 43% |
計 | 47 | 19 | 55 | 26% |
7/21以降、デルタ株が県内で確認されていますが、それに伴い感染者数も増えています。
デルタ株の特徴
今県内でも急速に増えているデルタ株の特徴はこちらです(ソース元はこちら)
- アルファ株や従来株に比べて感染力が高く、ワクチン効果が減弱
- 病原性も高い可能性がある
- 家庭内の二次感染はアルファ株の約2倍
- 感染力は再生産数が従来型は2~3人に対し、デルタ株は5~9人と水ぼうそう並み
※再生産数とは、1人の感染者が感染させる人数 - 入院率がアルファ変異ウイルスの約2倍
- ファイザー社のワクチン効果
・英国では発症を88%予防
・イスラエルでは発症を66%予防 - 実験室でのワクチン効果
・中和抗体の寮はデルタ株は従来株の1/3に低下
・別の論文では、従来に比べてアルファ株は2.6分の1、デルタ株は5.8分の1 - シンガポール国立感染症センターは従来型やアルファ株より肺炎を発症する可能性が高いと示唆
- インドの第二波の要因の一つ
- 英国の第三波の要因の一つ
- インドでは更に変異した二重変異株(デルタプラス)も発生
上記以外で、会見やネットニュースで見聞きした情報
- 最初の症状が軽い
・頭痛、のどの痛み、鼻水
・一方で嗅覚・味覚障害などは見かけない - 潜伏期間が短い
・従来型は5日程度だが、アルファ株デルタ株は3日程度
・場合によっては感染した翌日からウイルス放出
・あっという間に家庭や職場・学校で広がる→クラスターになりやすい感染(1日目)
↓ ←発症2日前からウイルス放出
発症(3日目)←この時点ですでに周囲は感染
↓
受診・検査←周囲の検査で感染者が続々… - 感染して出来る塊が従来型に比べて平均2.7倍大きい(東大研究グループ)
・コロナに感染すると周囲の細胞が壊れて融合し、塊ができる
・この塊が大きいほど症状を引き起こす力が強くなる
・ハムスターでは、体重が従来に比べて4.7~6.9%余分に減少 - 米国で起きた集団感染について(NHKニュースより)
・感染者の74%がワクチン接種を完了し、ほとんどがデルタ株に感染
・未接種者と同じ量のウイルスが確認された
・デルタ株の感染力の強さを示す
デルタ株に限りませんが、コロナに感染するとその時は軽い症状でも、後遺症がより強く長く出る事例も確認されています。
また、ワクチン接種をした後も、感染対策を怠れば感染するケースもあります。
今は第五波に入って、当面の間は感染者が増加傾向とも言われています。
油断なく感染対策をお願いします。
- 感染力が高い
- 発症までの時間が短い(3日程度)
- ワクチンを接種した人でも感染する
- 初期症状が軽く、気が付きにくい
- 肺炎を起こしやすい
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