福井県のホームページに、福井県内のコロナの第3期(10~2月)の振り返りについての報告書がアップされていました。
70ページほどの内容なので、簡単にご紹介します。
福井県のコロナ第3期の振り返りについて
まず、今回の報告書はこちらです。
⇒第1期、第2期の振り返りはこちらから
(福井県庁HPに移動します。ページ下記です)
県の報告書がよく出来ているので、そちらを元に大まかな点を選んで紹介していきます。
見難かったり、より詳しい内容を知りたい方は県の資料をご覧ください。
報告書の内容
報告書の内容は下記のとおりです。
これまでの感染状況の報告と分析がメインですが、項目ごとに今後の課題等も示されています。
また、参考として第1期や第2期との比較も入っています。

年代別
年代別では、第3期は第1期や第2期と違い、年齢層が下がりました。
80歳以上は介護施設クラスターによるものです。

潜伏期間と暴露日
潜伏期間は平均5.0日と、第1期の5.3日、第2期の4.2日に比べて特に変化はなかった様です。

ただ、高齢者になると潜伏期間が伸びる傾向があり、介護施設では2回目3回目の検査で陽性になる人もいました。
他県でも高齢者が4~5回目の検査で陽性が判明する事例が複数あるので、高齢者は発症までに時間がかかるとみた方がよさそうです。
また、暴露日ですが、発症2日前から感染する力があると言われているコロナですが、最近発症3~4日前でも感染した疑いがある事例がありました。
変異株などで変化している可能性もあり、2日で区切って大丈夫なのかと言う不安があります。
入院日数
入院日数は、退院の規定が変わったのもあって減っていますが、第3期は年齢層が低かったのもあってか減少しています。
医療機関もコロナの対応に慣れてきて、治療方法等が以前よりも的確になっているのもあると思われます。
死者数は第1期、第2期よりも大幅に増えました。
第3期は介護施設クラスターも影響しているかもしれません(死者の詳細は出ないので断定はできませんが)

重症者数
重症者数は第1期よりも少なかったものの、第2期よりは増えました。
高齢者の割合が高いのはどの期間でも同じですが、第2期の高齢者はカラオケに通うほど元気な人が多かったのに対し、第3期は施設に入所している人が多かった事が影響しているかもしれません。

感染経路
感染経路は家族間・職場の他、今回は介護施設クラスターがあったため、そちらの割合が高くなりました。
全国的にも家族間・職場内での感染が増えている、県外由来の感染例が多いのが特徴でした。

各都道府県の感染経路不明については、厚労省のHPでも公表されています。
⇒地域ごとの感染状況等の公表について
(↑ページのリンクが不明な患者数がそれです)
感染伝播
他者への感染は、やはり家庭内が一番多くなっています。
家族間感染を除くと、他者への感染は9%と1割弱です。
一人が感染させる人数の平均は2.7人です。

82系統あった感染事例で、72系統が2次感染までで止める事が出来たのも、県が幅広く積極的にPCR検査を行っているためと思われます。
濃厚接触者の発症率と無症状
濃厚接触者で陽性になったのは20%でした。
第1期、第2期よりも増えているのは、検査の幅を広げている影響かと思われます。
また感染者の3割が無症状でしたが、入院後に症状が出た人もいて、完全に無症状のまま終わるのは10.2%と1割程度の様です。

クラスターについて
第3期のクラスターは学校や会社、介護や保育施設等、多岐に及びました(第1期は飲食店、第2期は昼カラがメイン)
介護施設では44人と多かったものの、それ以外では1桁に納まっているのも、早めの積極的な検査のお陰だと思われます。

第3期のまとめ
第3期のまとめは下記の様になっています。

第3期の部分だけ抜粋しましたが、報告書では介護施設クラスターでの県の対応や、今後の課題、検査体制や医療機関の体制等も報告されています。
総71ページの報告書ですが、今後の課題等は私達が今後どう行動すればいいかの一つの目安になるものも多いので、時間がある時に目を通してみるのをお勧めです。
⇒第1期、第2期の振り返りはこちらから
(福井県庁HPに移動します。ページ下記です)
ちなみに私も全てに目を通し切れていないので、これからじっくり見ていこうと思います。
ワクチン接種について
最後に、今後のワクチン接種についての資料もあったので貼っておきます。
医療従事者向けの接種は既に始まっていますが、高齢者等一般向けの接種の詳しいスケジュールはまだはっきりしていないようです。
国からワクチンが届かないと話も進まないので、今後はワクチンの輸入状況に寄るかと思います。

最近は他県でもこのような資料を公表しているところが多いです。
和歌山県等はかなり詳しい資料を出しているとの事なので、興味のある方はそちらと比較してみるのもお勧めです。